あなたは知らないかもしれない

振動の神秘

スプリームマスター・チンハイ フォルモサ・新店(中国語)1987.7.21

植物の感知能力

 かつて科学者が、植物の茎と葉を燃やす前に機械を使ってその振動を調べたところ、植物が怖がったために振動が激しくなった事がわかりました。また別の実験では、植物が好きな人や善良な人が木や鉢植えを育てている場所に入って来ると植物はとても喜び、鉢植えをよく壊す人や善良でない人が入ると、とても激しく振動しましたが、それは歓迎の振動ではなく、拒絶の振動でした。歓迎の振動や拒絶の振動については科学者がすでに実験で証明しています。これらの実験結果により、現在では植物にも感覚がある事がわかっています。そういうわけで、木や植木を育てる事ができる人もいれば、できない人もいるのです。
 これから、私自身の事をお話しします。私は子供の頃から草や木が好きでした。出家する前、私の家にはとても大きな庭がありました。草はエメラルドグリーンで、庭の中はさまざまな緑の植物でいっぱいでした。とても美しくてみごとで、たいへん気持ちが良かったです。私は毎日水やりをして、よく面倒を見ていました。私が一番嫌な事は、人が植物を傷つける事で、腹が立ちます。なぜなら、植物の痛みを感じて自分も痛くなり、うれしくないからです。必要のない限り、私たちは植物を傷つけてはいけません。


愛は奇跡をもたらす

 以前、私は真理を求めるために、インドである道場に住んでいました。そこには、砂漠で育つ一本の木があり、葉にはとげがありました。その木は切られて、もう根が生えなくなっていました。一部の植物は、葉の下の部分を切って水の中に入れると根が出てきます。しかし、葉の上の部分を切ると、根は生えてきません。その時、私はその砂漠の植物を見てかわいそうに思いました。とてもきれいなのに、もったいないと思いました。しかし、そこの人たちはもう根が生えないのでこれ以上生きられないと思い、育てようとはしませんでした。その時、道場にいた一人の仲間がこう言いました。「よし、あなたが好きなら持って帰って育ててみてください! あなたはパワーがあるから」。私は「はい、育ててみます!」と答えました。私がその植物を土に植えてみたら生き返り、私がそこに住んでいる間、ずっと育ち続けました。根はありません。何もありません。それでも成長し続けました。新しい葉が出てきたのを見て、その植物がとても喜んで生きている事がわかりました。これは、私が毎日そこでメディテーションをして、仏の名前を唱えたからです。その植物に良い影響を与え、何も悪い感覚がなくなったので成長したのです。
 私はアメリカにいた時、ある中国寺院に住んでいました。そこにはもともと鉢植えはなく、一つ、二つの小さな黄色い植物があるだけでした。何年も育てているのにまだ小さくて、見たところ何か病気を持っているようでした。たぶん栄養不足、あるいは愛を込めて世話や水やりをする人がいなかったのでしょう。私は何も考えずに、それを目にすればすぐに水をやりました。毎日水やりをしました。二ヵ月後、植物はとてもよく育ちました。私の部屋の中は鉢で一杯になり、座る場所もないくらいでした。
 そこの人たちはとても驚きました! その頃の私は、肥料を買うお金もありませんでした。しかも、私は植木の専門家でもありません。ただ、愛の気持ちを込めて毎日メディテーションと水やりをしただけで、何も考えてはいませんでした。毎日植木の面倒を見た結果、とても大きく育ったのです。そして、ますます増えて、ますます大きくなりました。私はそこを離れる時、世話をしてくれる人がいないのが心配だったので、信者たちにあげました。彼らはとても喜んで、さっそく持ち帰りました。
 他にも、何年か育てても大きくならなかった一本の木がありましたが、私が来てから下の方に枝がたくさん出て、上の方も高く大きく伸びました。私がそこを離れる時、そこの僧侶がこう言いました。「この木は大きすぎるので人にはあげられませんね。だからあなたが行ってしまったら、枯れてしまうかも知れませんよ」。私はこう答えました。「あと二年ぐらいは生きますよ」。それは現実になりました。二年後に私が戻った時、その木は枯れたばかりでした。私が戻るのが遅すぎたので、誰かにあげるには間に合いませんでした。僧侶が言いました。「枯れたばかりです」。そして私にこう尋ねました。「あなたがここを離れてから、二年になりますか?」私は「そうです!!」と答えました。その時、私はやっと思い出しました。以前に冗談でそう言ったので、その木は本当に二年後に枯れてしまったのです。ですから、植物は感覚があると言えるでしょう。私は毎日その木の世話をしたので大きく成長して、緑も濃く、葉もとても大きくなり、普通とは違っていました。私は何も与えてはいません。ただ毎日水をやり、時には飲み残しのお茶をやり、また、外から取ってきた土を足しただけです。それがどんどん大きくなったので、たくさんの栄養分を与えなければなりませんでした。そして、結局大きくなりすぎてしまったのです。


悪い心は壊滅を招く

 その時、ある女性がいて、彼女には大きなカルマがありました。というのは、彼女は一人のお坊さんを家に連れて行き、「個人的財産」にしたのです。そのため、周りの人からのけ者にされていました。誰からも好かれていませんでしたが、彼女は時々訪ねて来ていました。ある日、彼女がやって来て、以前植木鉢を置いていた部屋に寝ました。その時は禅七ではなかったので、私は鉢を外に出し、私の部屋と彼女の寝ていた部屋の近くに置きました。彼女は一晩寝ただけでしたが、朝になって見ると、たくさんの葉が茶色になって枯れていました。まるで誰かが鉢の近くで火をつけたか、近くで料理をしたようでした。本当に焼かれたわけではないけれど、ちょうど焼かれたような感じでした。私は非常に心が痛みました! 私がその葉を集めて僧侶に見せると、彼はこう言いました。「人が多いので酸素が足りないからです」。私は「そんなに大勢の人はいませんでした」と言いました。彼はわかっていないので、私もあまり話したくありませんでした。頭を横に振りながら、葉をごみ箱に捨てました。みなさん、ひどいでしょう! 人はみな違います。私は毎日植木と寝ていましたが、何の問題もありませんでした。どうして彼女が来て一晩泊まっただけで、こんな事になったのでしょうか? みなさんもご存じですが、たくさんの人がここに泊まっても、一晩で物を壊す事はないでしょう。私たちは毎日よくメディテーションをしているので、問題はありません。以前、たくさんの人がここで寝ていましたが、何の問題も起きませんでした。ですから、これは人の多さの問題ではないのです。
 非常に悪い心やとても重いカルマは、植物に影響を与えます。ご覧なさい! 植物が強く影響される事ははっきりしているのですから、人の心がどれ程他人に影響されるかは言うまでもない事です。ですから、私たちは慎重でなければならないのです。それで多くのマスターたちは山の中に隠れ、また弟子たちも一緒に隠れて山から降りる事を好まないのです。本当のマスターは山を降りるのが好きではありません。都会に住んだとしても、彼らは隠れてしまい、ここにどんな大先生が住んでいるなどと宣伝はしません。有名になればなるほど隠れ、人に知られれば知られるほど隠れるようになります。まだあまり人に知られていなければそれほど気にしませんが、多くの人に知られると隠れてしまいます。本当に人に知られるのがいやなのです。なぜなら、人の磁場はとても怖いからです。修行をせず、しかもとても悪い心の人は、他人を焼き殺してしまうのです。


修行は衆生に利益を与える

 ですから、私たちの心は人に影響を与えるのです。菜食だけをすれば良いなどと思わないでください。菜食をしても、悪い心を変えなければ良くなったとは言えません。ですから、私たちはもっと修行しなければならないのです。釈迦は、悪人を友とせず、彼らに近づかないように、と説いていました。これは、釈迦が修行を始めたばかりの人に言った事です。なぜなら、彼らはまだ力が足りないからです。修行のパワーで自己を保護するには、まだ不十分だからです。けれども修行をすれば助けになります。修行すればするほどよい影響を与えるのです。
 私たちが念仏し、心の中で黙々と唱えれば、たくさんの人の利益となります。たくさん唱えれば、どこへ行っても人々に利益を与えます。しかし、その事に気づかないかもしれません。たとえ、その人々の事を知らなくても利益を与えるのです。五つの仏の名を唱えれば、そのパワーは非常に大きなものです! 唱えれば唱えるほど多くの人に利益を与えます。もし、一人が真理を完全に理解し、道を得たならば、全世界、全人類のレベルはすぐに上がります。ですから、他の人も、修行をしなくても進歩できるのです。