最前線

 ノストラダムスの予言をまだご記憶だろうか?「その時、自由の鳥は八方へ飛び、解脱の福音を大声で叫ぶ!」(注)21世紀の初めの春、マスターの観音法門はついに「ビラ」に乗って、旧ソ連の同盟国の一つ──ウクライナに飛来し、人々に解脱の福音を届けた。
 注:「その時、たくさんの奇妙な鳥たちが空中で叫ぶ。『今!』『今!』」《観音法門の宣伝ビラが世界の各地で明師の訪れを知らせる事を指す。生きている間に神を見よ(今)──即刻開悟(今)──天国は今、ここにある(今)―― 一世解脱(今)…》(詳しい内容はニュースマガジン108号「ノストラダムス──偉大な予言」をご覧ください)
 ウクライナの首都、キエフの黄昏は人を魅了する美しさである。時は4月。雪はまだ溶けずに残り、春の冷え込みに、人々はまだ厚いオーバーの中で縮こまっていたが、樹々の梢には新芽が少し顔を出していた。ちょうどキリスト教の大斎節だったので、大部分のウクライナ人はこの期間は菜食をするのである。まさにマスターの教えを広める絶好のチャンスであった。

キエフ大の学生への講義

 キエフ市で最高のキエフ大学構内にはロマンチックで美しい赤と黄色の校舎があり、一本の通りで隔てられている。この大学では、ウクライナのために毎年たくさんの英才を育てている。私は黄色の校舎(National Taras Shevchenko University of Kyiv)を訪ねた時に、東洋学部の副学部長であるA・Kolodko主任教授と会った。開放的で進歩的な考え方の教授は、北京での3年間の留学経験があるため、中国語が上手だった。おかげで私たちは楽しく話し合えて、その結果、彼はマスターの教理が大学の教育課程に適していると判断した。学生のよくない習慣を直すだけではなく、良い品性を培うと同時に隠れた才能を開発し、学習効率を上げる事もできるからである。そこで彼はいつもの授業内容を変更する事にした。その日、歴史の教授に一回休講してもらい、マスターのビデオテープを放映して授業をマスターに受け持ってもらったのである!
 まず、学部長は自ら学生のためにマスターの略歴を読み上げ、黒板にウクライナ語で「即座に悟りを開く鍵」と大きく書いて、マスターに対する敬意を表した。そしてその後で私が簡単に話をした。内容は、キエフで上映中のスピリチュアルな映画「マトリクス」(The Matrix)の話から、国連でマスターが講演した「超世界の奥義」にまでおよんだ。また、マスターの活発でユーモラスな、老人から若者まであらゆる世代に合う教育法を紹介した。学生たちはそれを聞いて、みな心を惹かれた。まだマスターのビデオテープを上映しないうちに、一人の女子学生が待ちきれずに私の所に駆け寄って言った。「ぜひメディテーションを学びたいと思います! 今すぐ教えていただけませんか?」。彼女は、まるで一瞬も待っていられないほど強く望んでいた。教室が満席になったため、熱心な学生たちは別の教室から椅子を借りてきて、さらにテレビの台座を高くした。「みんなマスターをはっきり見たいんですよ!」。一人の学生が仲間を代表して私にこう言った。これらウクライナの未来の指導者たちの平均年齢はまだ18歳だったが、ウクライナ人として真理にふれる先鋒者になったのである。彼らが集中してビデオを鑑賞している姿を見て、私は本当にウクライナ人のためにうれしく思った。
 一時間半の授業はあっという間に終わってしまったが、その場を離れようとしない大勢の人たちがいて、みな感想を語った。「マスターに感謝します! あなたに感謝します! これまで私たちにこういう事を教えてくれた人はいませんでした」。恥ずかしがり屋で気持ちを表現する事が下手な人でも、顔に友好的な微笑みを浮かべ、私と握手をして別れを告げた。軍に籍をおいている数人の学生はちょうど部隊に帰るところだったが、思いがけず解脱について学ぶ事ができたので、興奮して挨拶し、さらに菜食の事を詳しく尋ねた。用意したサンプル本は全部学生たちが持ち帰った。みな、帰ってからよく研究し、検討すると言っていた。休講した歴史の教授も私と握手をして謝意を表わすと同時に「学生たちはこの授業をとても気に入りましたよ!」と言ってくれた。

意外な収穫

 いつもは車の往来が盛んなキエフ第一のKrishetik 大通りが、ある日曜日、突然雰囲気が変わった。あちこちにくつろいだ男女がいて、若い人はTシャツにショート・パンツ姿、子供はスケートボードで遊び、色とりどりの風船が街中にあふれて、まるでアメリカのカリフォルニアにいるような錯覚を起こさせるほどであった。尋ねてみると「街を緑にして春を迎えよう」というテーマの博覧会がある事がわかった。観音法門は、まさに魂の緑化部隊であるという事に思い至ると、このチャンスを逃すわけにはいかなかった! 急に思いついた事だったため全く何の用意もなかったが、とにかく宣伝ビラをできるだけ作った。さらに金色の中国式の結び飾りを付けたマスターの写真を道路の両側の木に掛けると、街中で一番明るくて美しい風景になった。金色はウクライナ人の最も好きな色の一つである。
 一人の年老いた女性がじっと雑誌の表紙に載っている金髪のマスターを見つめていた。英語はわからなくても、とても気に入った様子だった。「持って行ってもいいですか?」彼女は私に尋ねた。1冊しかなかったので、私は彼女にあやまるしかなかった。この女性と話しているうちに、彼女もメディテーションを学んだ経験があるとわかった。それだからこそ悟った師を認識する眼力があったのだろう。ウクライナ人は恵まれていて、細い金髪は彼らの誇りである。彼らが金髪のマスターを非常に気に入ったのを見て、やっとマスターが髪を金色に染めた理由がわかった。明師が行なうすべての事は、衆生に対する深い愛情で満たされているのだ!
 数人の中国人男性が、東洋人の出した露店があるのを見て足を止め、マスターの中国語の資料をパラパラと見始めた。彼らは長年故郷から離れており、故国の事を大変気にしていた。そして、中国に観音法門を修めている人が数えきれないほどいる事を聞くと感動して言った。「遠い所から解脱の方法を伝えに来る人がいるとは、本当にすばらしい! 」。そしてしきりに精神世界に関するマスコミを私に紹介し、マスターの教理がテレビで放映される事を願っていた。
 多くの情熱あふれた女性がマスターの写真にキスをした。マスターの写真を見た途端に全身に電気が走ったように感じて、魂の深い所から大声で叫んだ人もいた。「私はメディテーションが好きだ!」。そして喜んでサンプル本を持ち帰った。通りすがりの何人かは「メディテーション」、「悟りを開く」などという言葉を聞いて、思わず足を止めて「悟りを開くというのは何だろう」と知りたがった。
 時間がたつのが速く、知らぬ間に満月はすでに高く昇っていた。イベントのクライマックスは最後の花火である。なぜか花火を見る人波はマスターのブースに殺到した。きらびやかな花火は、まるで今回の意外な収穫を祝っているかのようだった。イベントが終わっても、たくさんの人々がまだマスターの雑誌を持ったまま離れようとしなかった。「もう帰るんですか?」と彼らは尋ねながら、片付けを手伝ってくれた。
 今回、私は一人でウクライナを訪れたので、ブースに出したものはベルリンとモスクワセンターの修行仲間の協力があってやっと何とか運び込めたのだった。ウクライナ語のサンプル本がようやく運ばれてきた時、宿泊先の夫人が貴重なサンプル本を手にして言った。「これはウクライナ語ですね!」。マスターの写真の下に自分の母国語が印刷されているのを見て、彼女の表情は喜びと感動が入り混じっていた。ウクライナの、特にキエフ市民の多くは今でもロシア語を使っているが、現在、すでに教育機構は母国語の普及キャンペーンを開始している。注意深いマスターはウクライナ人が自らの世界を持ちたいと渇望しているとわかっていたのだ。ウクライナ語のサンプル本は10年前にすでに印刷されており、21世紀になってやっとウクライナに入ったわけだが、それはちょうどぴったりの時期だったのである。

ビデオ鑑賞会

 ウクライナ独立後、市民は外の自由な世界からの情報を待ち望んでいる。しかし、政府が宗教活動を厳しく制限しているため、修行団体は座談会の形でそれぞれの理念を伝えているのが現状である。町の中心地区と数カ所の繁華街の地下鉄駅近くにビデオテープ鑑賞会のビラを貼ると、精神世界に興味を持つ人々が次から次へと問い合わせの電話をしてきた。座談会の当日、私は簡単な菜食料理を用意した。参加者は終始たいへん協力的で、静かに耳を傾けていた。そして全員が方便法を習った。ウクライナ人が温和で善良で、しかも規律をしっかりと守る事には感心させられた。鑑賞会後、全員が帰らずに借りた会場の片付けを手伝い、親切に私を宿泊先まで送ってくれた。みんなで歩きながら話をして、まるで家族のようだった。それは、マスターの愛のパワーがあったからこそ、初めて会った人々がわずか1、2時間のうちに一つになる事ができたのである。
 医者であり、気功師でもある人が、マスターの深い教理に大変感動して称賛した。別の人は、かつていろいろな方法を学んだもののずっと満足できずにいたそうだが、マスターの教えを聞いて再び精神世界への思いが燃え上がり、マスターから印心を受けられるかどうかを何回も私に尋ねた。

芸術面から真意を見る

 ウクライナ人は元々音楽と芸術が大好きだが、特にキエフ市内では街を歩いたり地下鉄に乗っていると、常に古典音楽が聞こえてくる。音楽という精神的糧のおかげで、人々の立居ふるまいは優雅で、話の内容や言葉遣いも高尚である。この事から、精神に対する音楽の影響がうかがわれるだろう。地元の芸術学院を訪ねると、先生も学生も、とても親切に迎えてくれた。みんなで簡単なマスターの紹介ビデオを見た後、ここでも私の特別スピーチの時間が設けられた。「修行は無限の創造力を啓発できる」というテーマだった。そして、教師、学生たちと共に楽しくマスターの芸術創作アルバムを鑑賞した時には、学生たちは感心した表情で、口々にマスターの直筆画はいつ鑑賞できるのかと、私に尋ねた。
 ウクライナを離れる前夜、私はキエフの国会図書館を訪問して、館員たちの親切なもてなしを受けた。責任者の一人であるOlena Pogrebnaさんはマスターのサンプル本を見てすぐに気に入り、直ちに自ら関連する部門に連絡をして、数百冊のサンプル本をウクライナ中の大小の図書館に配るよう手配した。
 オデッサに滞在していた時にはオデッサ大学と地元の主な図書館を訪ねたが、そこでもマスターのサンプル本と雑誌は大変歓迎された。