隠棲の王
ババリア(ドイツ)のルートビィッヒII世は生前、精神異常だと言われていました。それで人々は彼をどこかに監禁し、数日後彼は死んでしまいました。海辺までふらふらとさまよった後彼は死にました。私は彼は暗殺されたのだと思いますが史実では自殺ということになっています。そして彼の主治医でさえも彼は自殺をしたとのことでした。もし彼が自殺をしたのなら、なぜ銃声が二発聞こえたのでしょうか。
もし王が本当に精神異常だったら、いったいどうやって天国にあるような美しいインテリアで飾られた、あれほどの美しい、いくつもの城を建てることができたのでしょうか。彼がもっとも敬愛する音楽家たちが演奏できるように、城だけではなく彼は劇場も建てました。建物はすべてすばらしく、たいへん芸術的でした。
彼は非常に大きな知恵を持った人でしたから、彼の言動には精神修行者の風格がありました。彼は人はいつか空を飛べるようになるだろうとか、白鳥が私たちの乗る車を引くだろうとか、だから人はその重い身体を引きずらなくてもいいから疲れることがなくなるだろう、と言っていました。彼は天国でのことを語りました。彼の城はみな天国の境界を描写しています。これが後世彼が神話の国の王様と呼ばれた理由です。
彼の時代、政治的関係で、ルートビィッヒII世はドイツの他の人々に協力することを好みませんでした。だから人はただ彼を精神異常と言ったのです。例の医者が彼を精神異常と診断したとき、ルートビィッヒII世はこう尋ねました。「どうして私が精神異常かどうか分かるのだ。おまえは私に会ったこともないし、何の医学的診断も私に行なっていないではないか。変ではないか」 彼は富も名声も欲しがらなかったので、王位についていようがいまいが関係ないことでした。彼には牢獄にいるようにさえ感じられました。それで彼はしばしば住居を移転しました。彼はすばらしい城に留まらなかっただけではなく、とてもとても遠く人里離れた場所へ行ってしまいました。
十九世紀に彼がそんなに遠いところへ行こうとしたなんて想像できますか。彼の住んでいるところに辿り着くためには、まるで海を渡るかのようにとても大きな湖を渡らなくてはなりませんでした。彼はとてもへんぴな遠い山にも行きました。十九世紀頃には陸路を旅するのは容易ではなかったし、船もそれほど進歩してはいませんでした。建築資財をそこへ船で輸送するのも本当に不便でした。けれどもそれからも彼はしばしばそんな遠くの人里離れた所を探しました。現代でも彼に会いに行くにはやっぱり大変なことでしょうね。もし歩いて行くならハイヒールは履いては行けないわねえ。(マスターと皆笑う)山に登らなきゃいけない所かもしれないし。
そういうわけで、その時代、ある人は彼を修行のために隠遁した王様だと言いました。私は彼は精神異常ではないと思いますよ。ただ政治家たちが彼を追い払うために、彼のことをそんなふうに言わなければならなかったのです。その後彼らは、彼らの言うことを聞いて彼らに協力してくれる王様になってくれる人を探すことができました。それはすべて政治のためでした。
故郷を想う孤独な白鳥
ルートビィッヒII世はとてもハンサムな人でした。彼は賢く、素敵で、決して人を悪く扱わなかったようでした。配下の者に対してもとても良い人でした。それらの人々によって後世に伝えられた史実によると、彼はとてもすばらしい人でした。たぶんルートビィッヒII世はある王女に恋をしたけれどもその王女がオーストリアの王と結婚してしまったために、他の人とどうしても結婚することができなかったのです。彼はずっと孤独のままで、その後城を建てました。彼は「故郷」を想い毎日天国のことについて語りました。人々はその様なものは実在しないし、白鳥が引く車の話をするなんて王様は気が変になったに違いないと言いました。彼は白鳥が大好きでした。なぜなら白鳥は純粋と美を表わしていると感じていたからです。 私たちもこのことは知っています。誰かが四界まで達したとき、精神世界の人は彼を白鳥(hansa ) と呼びます。誰かが五(中国語の発音はWu)界に達したら、もちろん彼はWu Shan Shihですね。(中国語で無上師の意味)五界です!(マスターと皆笑う)私は皆さんのことを話してるのではありませんよ。清海のことを言っているのですよ。(聴衆笑う。そして拍手)これ
はほんの冗談。
ルートビィッヒII世は本当に白鳥が好きでした。彼は精神修行をしたのです。臨終の時にもまだ彼はまわりの人に、もしあなたたちが神に要求したり、神を探したいと思うなら、物質的なことに溺れてはいけないと言いました。彼はたいていの人は動物のように生活している−それは高貴な理想と知恵のないような生活です。どうしてこのようなことを話した人を精神異常だと言えるのでしょうか。
そしてまた彼は音楽も大好きでした。彼はたくさんのすばらしいことが好きでした。彼はおとぎの国の宮殿のようなこんなにも美しく飾られた城を建てるほどの知恵がありました。しかしながら、私はその中で生活したいとは思いませんよ。かつて中は、とてもまばゆく輝いていました。どのように目を閉じたらいいでしょう。私ならさっと黒い布を頭からかぶるでしょうね。そうしたら座禅もよくできますよ。(マスターと皆笑う)明るすぎると、私たちの内在の光を見つけるのは容易ではないですね。(マスターと皆笑う) たぶん彼は恋人を失ってたいへん落胆したからでしょう。彼はいつの日か王女が戻ってきて、彼と一緒に住んでくれるだろうということにすべての望みを掛け、家のような物質的なものを建て続けたのでしょう。彼は彼女が女王で、とても美しいので、彼女が住むのにふさわしい城のようなものを建てなければいけないと思っていました。ルートビィッヒII世はいつも彼女にそう話していました。けれどもその女王もまた責任感の強い人でした。結婚してどこか別の所へ国を構えたので戻っては来れませんでした。彼らは一緒に育っので、恐らくこんなにも深い愛で彼女を心から大切
にしながらルートビィッヒII世は他のどんな女性とも、いかなる関係も持つこともできませんでした。かつて彼は彼女の妹と婚約をしましたが、彼は結婚式を、明日に延ばし、あさってに延ばし、次の年まで延ばしてしまいました。結局人々にせきたてられましたが、彼は何も言わず婚約を解消しました。(マスターと皆笑う)
悟りを開いてこそ人を誤って導くことはない
ですから、歴史上の記載と事実はいつも同じであるわけではありません。私たちが歴史を読んだり、ある物語を読んだり、教典を読むとき注意深く自分でしっかり判断するべきです。さもないと、自分自身が誤って導かれてしまい、他の人を惑わすでしょう。なぜなら自分の理解が正しいと思っているからです。そしてそうなるとさらに悪くなります。もし理解できないのなら、黙っているのがいちばんいい方法です。本当に悟りを開くまで、そして完全な理解が得られるまで待つことです。そうすれば私たちは他の人に説明したり教えたりすることができますよ。分かりましたね!(拍手喝采)
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